ひよこ。


「…っごめん。
最後に、少しだけこのままでいさせて…

……やべ、俺、思ってたより竹井のこと好きだったみてぇ…ごめん………」

12秒くらい沈黙があって、その間も林田くんの温もりが私に伝わってきた。

「…これで、最後だから………」

林田くんの掠れた声が耳元で聞こえて、ぎゅぅっ………と切なくなった。

ぱっ…と体が解放されて、林田くんはにっこりとした表情に戻っていた。

「じゃ、これからは友達としてよろしく!!!」

わしゃわしゃ、と私の髪を撫でると、小走りで去って行った。

…その笑顔は、私にはむりやり笑ったようにみえた。