風がさぁっ…と私たち2人の間を通りすぎる。



「俺さ……竹井が好きだ。」



………え?

竹井が好きだ…って、ちょっとまって、竹井って私のことだよね?

ってことは……え!?

衝撃が強すぎて、うまくリアクションがとれない。

「…あ、あの…」

たじろぎながらも口を開くけど、なんと返せばいいのかわからず、こんな言葉しか出てこなかった。

最早言葉にもなってない。

「…びっくりした?ごめん。
いきなりすぎだよな。
でも、俺はずっと竹井のこと見てた。
返事はいつでもいいよ。
だから、竹井も俺のこと、少しは男として意識して見てよ。」

えっ……と……

入ってきた情報量が多すぎて、混乱してしまう。

「…じゃ、考えといて。」

そう言うと、ぽんぽん、と私の頭を撫で、さっさと立ち上がり行ってしまった。