「…どしたの?」

「いや、なんでもない!
…柴崎も、かっこよかったんでしょ…?」

……え………

「…っ…うん……」

私は、さっきまでのいろんなことを思い出してしまった。

…顔が熱い…

「…どした?なんか挙動不審だけど…」

「え!そ、そんなことないよ…」

「え、なになに!?
柴崎のこと意識しちゃってるの…!?」

い、意識って………

「いや、その…」

否定しようと思ったけど、考えてみればそうなのかもしれない……

………っ

私がそうちゃんのことを意識してる、って………

「ほらほら!ぼーっとしすぎ!
閉会式始まるから集まろ!」

私は羽奈ちゃんに背中を押されて、頭の中でそうちゃんのことが中途半端になったまま体育館をでた。