ひよこ。


「そうちゃん……足、平気なの?」

そう言うなり、そうちゃんはピタリと汗を拭く手を止め目を見開いた。

「え?足?…大丈夫、だけど…」

そうちゃんは自分の鼻を触りながら言った。

…そうちゃんは気づいてないかもしれないけど、それ、そうちゃんが焦ってる時のクセだよ。

私はそうちゃんの腕を掴んで、ベンチの人に、「ちょっとそうちゃん試合出れないから。」と一言。

そして体育館を出た。

「お、おい!陽依…!」

そうちゃんは、そんな私にびっくりして、おろおろとしていた。

でも、私はそんな言葉を無視して歩き続けた。