…いつからそうちゃんたちを家族と思うようになったんだっけ……

あ、そうだ。

たしか小1の時…

クラスの気の強い男の子にいたずらされて泣いていた私のために、そうちゃんが初めて本気出怒ったんだよね。

いつもは温和なそうちゃんが起こったのを見て、さすがにその男の子もひるんで逃げて行ってしまってその場はおさまったんだけど…

その後も、ぐずぐずと泣き続ける私の頭を、そうちゃんはぽんぽんしてくれて。

今までも、そうちゃんには何度も助けてもらっていた。

でも、自分のために怒ってくれたところを見て、初めてお兄ちゃんみたいだなぁ、とひとりっ子ながらに感じたんだ。


昔のことを思い出して、懐かしい気持ちになった。

……このマスコットのこと、そうちゃんはまだ覚えてるかなぁ……

持って行って、見せてみよう。

そう思って、私はひよこのマスコットをカバンにしまった。