"柴崎くんのこと、好きなんでしょ?"

その言葉が、ぐるぐると頭をこだまする。

「え!?いや、ないない!!」

びっくりしすぎて思考が止まっていたけど、ハッとして慌てて否定する。

「もちろん柴崎くんのことは大好きだけど、それはなんていうか、家族みたいな感じ……だから…」

「…私には、陽依が柴崎くんのこと好きなようにしか見えなくて…
見てて辛いよ………」

優香ちゃんの表情をみて、ずきん、と心が痛んだ。