ひよこ。


教室に入ると、大井上に慰められている竹井の姿が目に入った。

その後ろ姿に、胸がギュッと切なくなる。

「………っ竹井!」

俺が声を掛けると、竹井は驚いたように振り返った。

俺は、椅子に座っている竹井に合わせてしゃがみ込む。

「竹井、ごめん。
俺、お前が駒田のことばっかり言うから、なんていうか、ムキになってて…
竹井にあたった。本当ごめん。

……俺、まだクリスマスパーティー行く権利ある?」

最後は、おそるおそる、というように言った俺は、そうとう気が弱いと思う。

…かっこわる。