「でも、樋口みたいなアホな男子高校生に人気ありそうよね〜!
儲かりそう!」
羽奈ちゃんが言うと、樋口くんがアホとはなんだ!と反論した。
……ごめん樋口くん、それ私も思った。
私たち3人はその隕石のUFOキャッチャーの話で盛り上がっていたけど、そうちゃんはその隣で窓の外をぼーっとみていた。
「なー奏太郎、お前は俺のことアホだなんて言わねーよな!?」
助けを求めるようにそうちゃんの肩を揺らす。
「…おー。」
…そっけな。
そんなそうちゃんの様子に、
「…奏太郎、どーした?
お前だったら『航希をアホと言わなくなる日は、世界中が全員アホになった時だけだ。』とか言いそうなのに!」
と言いながら驚く樋口くん。
え、何、樋口くんはディスられたいの?
…でも、たしかにどうしたんだろう。
なんだか、覇気がない、というか…