ひよこ。

そうやって俺らが話してると、周りのクラスメイトがどんどん集まってきて、盛り上がっていく。

…菊池の周りはいつもそうだよなぁ、男女問わずたくさん人がいて…

こんなに優しくて気負わなくていい女子なかなかいねぇし、当たり前か。

毎日そんな風に楽しい日々が続いた。

…でも、気づいたんだ。

「…あれ?」

ある日の授業で、移動教室のために友達と教室を出る。

「どーしたん?奏太郎。」

「あ…いや、菊池が1人だから、意外だな、って…」

俺は、前を1人で歩いている菊池を見ながら言う。

人気者の菊池だから、移動教室でも色んな人とわいわい行ってるのかと思ってた。

…忘れ物でもしたのか?

「お前、そんなに菊池のこと好きなんかよ!
気にかけすぎじゃろ!」

「…は?別に好きじゃねーし。」

そんな気はなかったけど、勘違いされて茶化されるのが恥ずかしくて、その時はスルーしてしまった。