学校から近いところに家があるそうちゃんは途中の道で別れて、3人になる。

バイバイ、と手を振ると、少し笑って手を上げてくれた。

……そうちゃんと話せてよかった……

昨日までじゃ考えられなかったよね、こんな風に4人で笑ってるのなんて。

「…奏太郎が、こんな普通に話すと思わなかった。」

樋口くんも、同じようなことを思っているようだった。

「私、あんなに喋ってる柴崎のこと、初めて見た!」

羽奈ちゃんが意外!というように言う。

うん、今日は昔に戻ったみたいで楽しかった!

また"そうちゃん"って呼べたら完璧なんだけどなぁ……

「俺さぁ、奏太郎が女子と話してるのぜんっぜんみたことなくて、なんでってこの間聞いたんだ、」

私達は信号を待ちながら樋口くんの話を聞いた。

「そしたらさ、前中学で色々あったって言ってて…」

うん、そこまでは私も聞いた。

「だけど、肝心のその時あったことはいつか話すって言われてそのままでさ…」

…私と一緒だ。