「多美子ちゃんがマトリョーシカの話をしたのが手がかりになるなんて思わなかったなぁー……」

「あ、そこ!あれは凄かったよな…
脚本書いたの誰なんだろ……」

そうちゃんが共感してくれて、嬉しくなる。

「うんうん!
雑談だと思ったものが本当は全部繋がってて、無駄な会話が一切なくて………」

「たしかに。
それを自然な流れでできる演劇部の人たちもすげぇよな…」

わたしとそうちゃんは、しばらく『卵焼き殺人事件』の話で盛り上がった。