それでは各自片付けを始めてくださーい!と佐藤さんが呼びかけると、みんなはそれぞれの持ち場へ移動していった。
私は、壁に貼ってあった装飾品を剥がしたりしていた。
これをあそこに移動して……私は、調味料などがひとまとめになった箱に手をかけた。
うっ………意外と重い………っ
これを移動させようとしたことに、ちょっと後悔。
その時、横からひょいっ、とそうちゃんが何も言わず持ってくれた。
…相変わらずだなぁ、そうちゃんは。
できるだけ関わらない、なんて自分から言っておいて、優しくしちゃうんだもん。
「……ありがと。」
私が小さく言うと、そうちゃんはこくりと頷いた。