右斜め前

そこにいたのは葵だった。

すこし茶色がかった髪。色の白い肌。大きなあの瞳。

少しも変わらない。

「うわ、西山!?」

彼女が僕の方を見てそう叫んだ。

「あ、川端、久しぶ...」

僕が言い終わらないうちに、彼女はホテルを飛び出した。