「やっぱり楓面白い!」 「なにそれ。」 「なんだよ、楓の方が好きなのかよ。」 「うん!楓大好き~!」 なに拗ねてんのよ賢一。 拗ねたいのは私の方だよ。 腕に抱きついてくる美月の頭を撫でながら、私は二人の会話を聞いていた。 あまりに楽しそうに話すから、私は黙っていた。