「もう良い。」


「…!」


頭上から声が聞こえたと同時に、突然腕を掴まれた。


さっきまで響いていたピアノの音は止み、音楽室は沈黙に包まれた。


「そんな曲聞きたくない。」


そう言って私の手を離した。