僕はその声のするほうへとグングン歩いてくる。





駅前の広場に人だかりができていた。




さらに近づくと声の主が見つかった。




(かわいい…)



目が大きくて、もともと色素が薄いようなふわふわの長い髪。

本当にびっくりするほど綺麗な女の子だった。


周りに三人の男がいて、それぞれギター、ベース、ドラムを弾く。


恐い顔をした、ガラの悪そうな三人だ。



しかし、歌がうまい。



本当にうまい。




音楽のことはよく知らないけど、この歌がすごくすごく上手いっていうのは分かる。





(天使だ…)

僕はなんの疑いもなくそう直感した。