星になれたら








あの時となんら変わらない風景が匂いが、その家にはまだ息づいていた。




「楓…」



きっと大きくなっただろう、もう中学生だから制服とか着てるのかな?進路とか将来の夢なんかもあるんじゃないかな?







ピンポ―ン




ピンポ―ン…




ガチャンッ




「…はい…」






「…叔母…さん?」




かなりやつれた叔母がそこにはいた。


乱れた髪には白いものが混じり、青白い顔が不気味だった。



「…お前は!」


叔母は恐怖の表情を浮かべて後ずさる。



「いっ、いやぁ―!!!」




狂ってる…


そう思った。




「あの人を殺しに来たの?…いっそ殺しなさいよ!あんなの、もう人間じゃないんだから!!



あんたのせい…

悪魔みたいな子ね!」





叔父は植物状態だと聞いている。



あの日、眠っている叔父を殺すつもりで殴り続けたんだから当たり前だろう。






「消えなさいよ―!!」



叔母の後ろから心配そうな声がした。

「…お母さん?」





間違いない、楓だ。