星になれたら

――1年前の冬




「眩し…」


どんよりした冬の空なのに出所したばかりのジュンは目を細めた。


殺人未遂…

それがジュンの罪名だった。




(いっそ殺してやりたかった…)



ジュンには帰る場所がない。


でも、帰りを待ってくれている人はいる。




「楓…」


冷たい冬の空気に愛しい妹の名前を溢してみる。



「兄ちゃん、今帰るからな…」