男がライブハウスに入っていった。




天使は倒れている僕の横に座って優しく言った。


「あの人、すぐ手がでるの…。」



「そう…、みたいだね。」

僕は苦笑いをした。



「さっき、ライブ見にきてくれてたよね?」
天使が笑顔で言った。



「うん!びっくりしたよ…、なんかすごく感動した!」



「ありがとう!



こんなことになって本当にごめんなさい…、よかったらまた聴きにきてね!」




「亜矢~!!」

中から男の声が聞こえてきた。



天使はペロッと舌を出すと小声で言った。


「行かなきゃ…、


じゃあまたね!わざわざ来てくれて、うれしかった!!

ばいばい♪」



天使はライブハウスに消えていった。