いつも気付くと1時間は経っていて。

時間が時間だし終わろうか、そう言って


『おやすみ』

と言いあう。


おやすみ、なんて直斗先輩に言ってもらえるだなんて果たして中学生のわたしが知ったらどんなリアクションをするんだろう。

それくらい、夢のような出来事で。


温かい気持ちのまま、夢の中へと誘われていく。


そんな日もあれば、

どちらかが寝落ちして朝起きたらまだ電話が繋がってる、なんてこともあったっけ。


偶然、同じような時間に目が覚めて

まだ電話繋がってたんだね、なんて笑いあって


『おはよう』


そう言いあう。

それはそれで、幸せで。


その日1日が明るくなる。



今や、わたしの世界は直斗先輩で埋め尽くされていた。