わたしとトシはずっと…本当にずっと一緒にいた。

思い返すと一緒にいすぎて笑ってしまうくらい一緒にいた。


だって物心つく前からの付き合いなんだもん。


記憶になんてないけど、

お母さんから見せてもらったわたしが生まれたばかりの頃の写真。


双子のように同じ姿でそこに映る二人の赤ちゃん。

ピンクの服を着ているのがわたし。

その隣で色違いの水色の服を着ているのが…トシ。


引っ越してきてから意気投合したというトシのお母さんとうちのお母さん。

二人で相談して子どもたちを同じ保育園へ入園させた。

隣の家だから当然、小学校も中学校も同じ。

小学校の時なんかはなんの偶然か6年間同じクラス。

同じクラスになれば、

トシの名字は坂本でわたしの名字は柴田

その間に入る名字の子がおらず、出席番号はいつも前後。

だから小学生のころは毎日登下校をトシと共にしていた。

もちろん高学年になる頃には周りから散々冷やかされた。

でも、トシは何も言わなかったし、わたしも特に何も思わなかった。

お互い特に気になどしていなかった。


…と、わたしはそう思っていた。


でも、トシは違ったんだ、きっと。


だって中学になると、トシは突然朝うちへ迎えに来なくなった。


しかもあれだけ同じクラスになっていたのに

中学3年間同じクラスにならなかったし、

トシは小学校でやっていた野球を続けることなく帰宅部になり、

わたしはトシの影響で野球にハマったために、野球部のマネージャーになった。


そのため下校時間が合わず、

中学でトシと登下校を共にしたのはたぶん、片手で数えるほど。


でも変わらないことが、

1つだけあった。