「さて、とりあえず乾杯といきますか。」
各々手に持つのはソフトドリンクだ。
なんせまだわたしたちは18歳なのだから。
「「「かんぱい」」」
静かにグラス同士がぶつかる。
「まずは説明したほうがユウの機嫌が直るかな?」
美帆に顔を覗き込まれる。
「別に不機嫌なんかじゃ…」
「はいはい。分かった分かった。
でも騙されたままじゃ腑に落ちないでしょ?」
確かにそうだ。
わたしは美帆とオシャレなお店で食事をするつもりできたら、なぜかそこにトシがいて。
騙された、という表現以外じゃ表せられない。
「トシくんが気にしてたから。」
「え、ちょっ!
美帆ちゃん、言うの?」
「うん、言うよ。
じゃなきゃ、説明できないもん。」
美帆ちゃん…と言いながらトシは俯いてしまう。
「ユウ、ずっと無視してたでしょ、トシくんのこと。」
オブラートに包む、という言葉を美帆は知らないんだろうか。
ストレートすぎるよ、その表現は。
ばつが悪くなってわたしまでもが俯く。
「だからね、トシくんはユウになんかしたんじゃないか、って気にしてたの。
で、なんかしたんなら謝りたい、って言うから
じゃあこの美帆様が一肌脱ぎましょう、ってことで今回こっちに来ました。」
チラッとトシを横目で見ると、
トシもわたしを横目で見ていた。


