カバンにぶら下げられた新しい定期入れを見て、思わずニヤニヤする。 まずい。 こんなところをトシに見られようものなら 「不審者」 そう言ってさげすんだ目で見られることだろう。 でも、 「…うん、可愛い」 ナオくんからもらった新しい定期入れが可愛くて、嬉しくて。 やっぱりニヤけてしまう。 歩くこと10分。 家の灯りが見えてきた。 寒い。 早く帰ってコタツでヌクヌクしたい。 そう思うと動かす足が速くなる。 「………ん?」