同窓会の会場はホテルのパーティールームだった。

広い部屋に大きなテーブルがあり、そこには沢山のご馳走とお酒が置いてあった。

「わぁ〜すごい!」

来実は目をきらきらさせていた。

そして、そのテーブルの周りには沢山の懐かしい同級生達がいた。

「あ、来実ー!」

近くにいた派手な格好をした同級生達が来実に駆け寄った。

「久し振り〜!」

「もう何年ぶり?皆変わってないね〜!」

来実は女子達と仲良くしていた。

私は1人で近くにあった椅子に座った。

すると、私の前を大柄の男の人が通った。

その通る時に、私とその男の人は目が合った。

「ん?」

私はその男の人が誰だか分からなかった。

とっても整った顔立ちで、服もおしゃれで、こんな人同級生にいたっけ?という感じだ。

「あー!」

その瞬間、男の人が大きな声をあげ、私はびっくりした。

「滝野じゃん!うわーなつかし、相変わらずだなぁ!」

そう男の人は言った。

そう言われても、私は彼の事は全く覚えていなかった。

昔の同級生にこんな事を言うのは失礼だが、恐る恐る聞いてみた。

「あの…誰ですか?」