私は滝野夏希。25歳。
それなりの企業で、それなりにOLやってます。
彼氏とかは今までいた事なくて、かといってそこまで焦ってるわけでもない。
まぁ、そのうち彼氏も結婚もできるでしょ、と楽観的です。
そんなある日、
「は?同窓会?」
高校生の時からの友達の来実(くるみ)からそんな電話が来た。
「うんうん!高校生の時のメンツで集まるんだって!来週の土曜日!懐かしいよね!!夏希も行こうよ!」
「うー、ん…」
高校生の頃、というと、
クラス的にあまり良い思い出が無かった。
特に同じクラスだった男子…
名前は…えーと、忘れたけど、すごいからかってきてうるさいし嫌だった。
その人も来るなら私は行かないくらい苦手だ…。
「…私はいいや、来実行ってきなよ」
「えー!夏希も行こうよ〜!!」
「その日仕事があるんだ…ごめん、じゃあまたね」
そう言って私は電話を切った。
別に来週の土曜日は仕事は無い。
行かないための口実の嘘なのだ。
「…はぁ」
ため息をつきながら部屋のベッドに倒れる。
今日も1日、疲れたなぁ。
ゆっくり、眠ろうとしたその時
聞きなれた携帯の着信音が鳴る。
これから寝ようとしていたのに。
一体誰だ。
携帯の画面を見ると着信の相手は来実だった。
仕方なく電話に出た。
「何?」
「なつきぃ〜!お願いだから行こうよ〜!夏希と一緒がいいよ〜!!」
「でも…」
