「何で、俺なんですか?先輩の周りにはもっといい人がいるはずですけど」


先輩はモテるんだから、俺以上のやつはたくさんいるはずなのに。


「それは、私が神崎くんに一目惚れしたからだよ?」


何かを誤魔化すようにニコッとしている。


「嘘ですよね?」


俺は射抜くような目で背を見つめる。