好きって言って、葉山くん。



「絶対に梨花に寂しい思いなんかさせねーから。好きだ、梨花。すんげえ好き」

「……っ」


葉山くんは、下なんか向いていなかった。

ばっと前を向き、まっすぐな瞳で私にそう伝えてくれた。


うれしい、そんな思いが胸を包む。


「だから、梨花。梨花も俺のこと、遼って呼べよ。」

「…へっ!!」


いきなりふられた命令に、つい声が漏れる。


「ほら、梨花。遼って呼べよ?」


そう言って、じりじりと迫ってくる葉山くんから、徐々に距離をとる。