それから、教え方が良くて、問題が
スラスラと解けていった。

仲も良くなってきて、私は自然に
伊織と言えるようになった。

それから、伊織の時間があるときに
勉強を教えてもらった。


それから、あっという間に時が過ぎて、
テストが返される日になった。



       放課後


「伊織、ありがとう良い点数取れたよ」

「当たり前だ、俺が教えてやったんだから
77点、お前にしては良くやった」


頭をポンポンと撫でられた。


「それでだ、次は俺の願いを叶えろ」


「願い?」


「あぁ、俺とデートしろ」


デート。

えっ、デート!!

伊織と、私が!?


「俺はお前の願いを叶えたんだ。
お前に拒否権はない」



いきなり、学園の王子様とデート……。