そして、 麻倉伊織の彼女(仮) になった。



      放課後の教室


今、まさに麻倉君と一緒に居る訳だけど、


「お前って、本当に馬鹿だな。
どうやったらこんな点数がとれて、
どうしたらこんな間違えが出来るんだ」


私の麻倉伊織のイメージは、


爽やか好青年って感じで、物腰が柔らかく
笑顔が素敵な人だと思っていただけど、


全然違う!!


「おい、聞いているのか。
赤点ギリギリの、お・馬・鹿・さん」


「聞いてるけど、何で、恋人ごっこなの?
麻倉君となら、誰でも付き合ってくれる
でしょ」


「そこら辺の阿波擦れどもの相手に
飽きた」


「でも、何で私なの?」


「ぼっちの女に興味が湧いた」


確かに友達居なくて、ぼっちだけど、
はっきり言わなくても……。


「明日までにこの問題を解いてこい。
先ずは、それからだ。

俺は、今から生徒会の仕事がある、
じゃあな」


「分かった」


「あと、一応、仮にも恋人なんだ。
伊織と名前で呼ぶことを許可してやる」


許可ってなによ!


「じゃあな、琴葉」