近くのファミレスへ


「どうしたんだ、琴葉が呼び出すなんて、
珍しいな」


今、空を呼び出して、相談に乗って貰おうとして呼び出した。

そして、周りを見渡した。


「雅なら、今日バイトだからいない。
それに呼び出したってことは、家じゃ
言えないことだろ。

伊織君、だっけ、その事か?」


空は、昔から察しが良い、良すぎるほど


「うん」


「やっぱりそうか、あのシスコンを
連れてきたら大変だったな。

それに最近、しょぼんってなってたしな、
琴葉」

「それで、その……」


「ゆっくりでいい、時間はある」


そういって、頭を撫でてくれた。


「どうしたら良いか分からなくて、
好きだから、もっともっと一緒に居たい。

けど、近付くほどに彼は離れていく気が
して今のままは嫌なのにでも……」


伊織のことがどんどん好きになっていく。

もっと知りたい。

でも、伊織は一線を引いてそれ以上は
他人を寄せ付けない。

拒まれてしまう。


「琴葉はまだ伊織君に好きって想いを
伝えてないの?」


「そう言えば、言ってないかも」


「ちゃんと言わないと分からないことが
ある」


そっか、伊織にこの想いを伝えないと
いけないんだ。 


「隗から始めよ ってね。
自分が行動を起こさないと何も始まらないよ」


「そうだね」


「頑張れ、琴葉」