GIVE and TAKE ~彼へ 愛の教え方~

     カラオケ屋さんへ


「カラオケは、やったことあるの?」

「あぁ、友達に連れていってもらった」


そうなんだ。


「ほら、お前から歌え」


マイクを渡された。


「えっ、私から!
まぁ、良いけど、笑わないでよ」


「それは、お前次第だ」


そして、歌い終わった。


「ふぅ」

「まぁ、まぁ、普通だな」


もう、何よ。
歌えっていったの、そっちでしょ!!


「笑ってはないだろ、率直の感想を
言っただけで」


「じゃあ、伊織が歌えばいいでしょ」


「あぁ、歌ってやる、聞き惚れるなよ」


伊織の歌声は、少し高めの声に
甘く囁くような歌声で思わず、聞き惚れてしまった。


「う~ん、まぁ、まぁ、だな」


今ので、納得してないんだ。



カラオケ屋さんを後にして、


歌いすぎて、喉が……。


「琴葉、これやる」


「のど飴」


イチゴ味ののど飴をくれた。


「疲れた後にはいいぞ」


「ありがとう、フフっ」


「何がそんなに愉快なんだ」


「いや、イチゴ味とか何か、子供ぽい所が
あるんだなと思って」


格好いいし、しっかり者、毒舌。
何でも出来ちゃう。

けど、味覚はお子ちゃま。
子供ぽい所もある。

可愛く思えてきた。


「子供で悪かったな」


頬膨らませてる。

可愛い。


「それで、次はどこに行くんだ」


「どうしようか」


「そろそろいい時間だな」


「此処からだと帰るまでに時間かかるから
どうしよう」


「じゃあ、送っていってやる」


「ありがとう」