感動やら、切なさやら、嬉しさやらで 放心していると、
「あの、櫻井様、あと20分残っているのですが、いかがなさいますか?」
「えっ、あっ。えっと、」
「あー、お姉さん。あとの20分やらなくていいです。」
「はっ?」
「ほら、行くぞ 。いつまでもボーっとしてんなよ。」
「ちょっと!隆一!!」
隆一に腕を引っ張られる。
久々の隆一の体温 。体が疼く 。
下半身が濡れるのが分かる。
ずっと求めていたものが、今目の前にあるのだから仕方がない 。
「ここ、俺の部屋。」
そう言って 広いホテルを歩き回ってついた先は 、一泊100万以上はする スイートルーム。
「ちょっと!部屋になんか入らないわよ!」
うそ。 ほんとは 今すぐ 部屋に入ってキスをして 一つになりたい。
「はっ。お前相変わらず嘘つき女だな。けど、嘘下手すぎなのも変わらねーな。」
ニヤッと笑って 私を部屋に押し込める。
こんな強引な所が大好きだった。


