現実は なんてつまらないんだろう 。
「藍莉(あいり)」
私の事を愛おしく呼ぶ 男。
彼は 中里拓也 。 私の婚約者 。
某有名広告代理店の社長の息子。
ルックスも性格も学歴悪くない。むしろ良すぎる。
我ながらいい男を捕まえた。
「あら、拓也。迎えに来てくれたの?」
「藍莉はキレイだから、電車に乗って痴漢でもされたらたまらないよ。」
「ふふっ。心配症ね、だけどそんな貴方が大好きよ。」
そう言ってキスをする。
すると彼は少し頬を染め 欲情した表情になる。
車の向かう先はわかっている。 六本木にある有名ホテル。