「亜樹ー帰るぞ…ってなにしてんの?」
圭佑がスクールバックをリュックのようにしてやって来た。
「今度、1年生合同合宿があるらしくて、その資料作りするの。圭佑先帰ってていいよ」
そう言ってプリントに自分の名前を書く欄があったから書いた。
「ひとりで帰るのもなんだし、俺も手伝う!亜樹がひとり手伝っても役立たねーからな」
そう言ってあたしの前の席に腰掛けた。
「いちいちイライラさせること言うよね圭佑って」
ホントそう。ずっとずっと。
小学校の頃からそんなとこだけ変わらない。
「ふたりってホント仲いいんだね」
ボソッと長野くんつぶやいた。
下向いて作業しながら。
