「ここは草の国とお菓子の国を繋ぐ長い森よ。それにここらは迷いの森って呼ばれるほど、他の人は迷う森にあなたガイドもつけずに行ったの?」


バカね、とマクリは失笑する

数時間前、リヒトは草の国を彷徨いていた

そしてペンダントが光ったから、何も知らずに突っ込んだと言えばまた馬鹿にされるだろう


「もしかしてあなた…土地勘無いの?」



図星で言葉の出ないリヒトを見て少し笑うと


「仕方ないわね。私が教えてあげてもいいわよ」


魔法を使って出した長い木の棒を持ちマクリは地面に絵を書き出す


魔法くらいはリヒトだって知っている


星座が88星あるように、魔法も88ある
中でも黄道を通る12の星座は特別なのだという


「なにぼーっとしてるのよ。いいここが現在地」



地面には真ん中の丸を中心に12個の丸が描かれていて、マクリが指しているのは1番上の真ん中の丸と、そこから右に5番目の丸にひいた線の真ん中辺り


「ここが私の出身国の草の国よ。そしてこの道はお菓子の国と草の国を繋ぐ道で」



5番目の丸を指し、それは草の国だとマクリは言った


「私はお菓子の国に向かう途中だったのよ。それであんな厄介ごとに巻き込まれたってわけ。少し話それたけどとりあえず私は早くここに行きたいの」


マクリは言うだけ言うとさっさと歩き始めてしまう