「痛っ、何なんだよさっきのはぶっ飛ばしてやる」



「スグル落ち着いて」


南に向かって飛ばされたユウとスグルは勢いは弱めたものの地面に叩きつけられた


「一旦隠れるぞ」


「急になんだよ」


状況を理解してないスグルを引っ張り岩陰にユウとスグルが隠れた


「あれは…」


スグルが岩陰からのぞき込めばそこに悪魔の闇月の連中がいた


そしてなにかをした途端、何も無かった地面に、一つの石碑が現れた


「なにをしてるんだ…?」


ユウは悪魔の闇月の行動に不信感を抱く



そして一筋の光が北西の方向に真っ直ぐ伸びると悪魔の闇月はその場を去っていった


スグルとユウは人がいない事を確認して石碑の前に近寄る


「なんだこれ?落書きか?」


スグルがなんとも言えない線の集合のようなものをみてそう言えば


「いや…これは古代の文字だよ」


「古代の文字?」


ユウは真剣にその文字を見る


「そう。だけど古代の文字なんて滅多に使わない。きっとこれには意味があるはずだ」



「それにしても悪魔の闇月の目的は何なんだ?訳が分からない」


スグルがのんびり空を見上げていると今度はさっき伸びた光と逆の方向に向こうからこっちにむかって光が伸びてきた


「なんだこれ?」


「光が2本…か」



「急になんだよ」


「いや…これに書いてあることと関連があるのかって思ってね」


ユウが石碑に目を向けるとスグルがもどかしさにウズウズしだす


「それになんて書いてあったんだよ!」


「ややこしいけどいいのか?」



「分からないよりはマシだ」


スグルに言われてユウは一呼吸おいて話す


「この国は地を閉じる鍵であれ
力を必要とするならば3本の線を引くがいい」



「なんだそれ?」



「分からない。ただこの石碑に二つの線が繋がっている。だからあと1本は確実にあるはずだ」


「だけどそんなのどこにあるんだよ…」



2人で考え込んでも答えが出ずに悩み込んでいると



「あれ?どうしてユウとスグルがいるのー」


「ミル!お前どうしてここに?」



「この光の線にそって歩いてきたんだけど、そしたらここに繋がってた」



「わけ分かんねーよ」


スグルが呆れ声でいった



「この文字さっき見たやつじゃない?」


マクリがミルを石碑の前に呼ぶ


「ほんとだー!」


「どこで見たんだ?」


ユウがミルに問いただすと、ミルは紙を出して


「この光の先に石碑があってね。そこで見たの!これメモした」


ユウはそれを見て解読し始める


「ユウ読めるの?」


マクリがのぞき込めばまあねとユウが頷く




「鍵を求めるものよ。どうか正しい使い方を」



ユウが唐突にそういった



「もうさっきからややこしいのばっかだな」


スグルが頭を抱えた


「ユウそれどういう意味なの?」



「それが俺にもよく分からないんだが…もう少し情報が欲しいね」



「ならこっちの光の方に進むのはどうかしら?」


マクリがみんなに提案する


「私たちも光を辿ってこの石碑にたどり着いたわ。ならこっちにもあるはずよ」



「確かに!マクリすごい!」



「別に凄くなんかないわ」



そういったマクリの頬はすこし赤かった


「とりあえず行こうか。日が暮れる前に」