「でもお兄ちゃんを殺したも同然だから」


ミルは唐突につぶやいた


「ミルの代わりにお兄ちゃんが…」



言葉が詰まったのかミルはそれ以上何も言わなかった


「暗い話しちゃってごめんね…」



ミルは謝ると同時に、魔法を発動した


手には飴でできた精巧な花はキラキラ輝いていた



「しばらく来れないからね。これなら枯れないから」



今にも泣きそうなミルにリヒトは


「泣きたい時は泣いてもいいと思うよ」

と言い頭をなでれば


「ミル…泣かないっ…もっ…ん」


強がってはいるが目からは大量の涙が溢れていた


なだめているリヒトをスグルとユウがこっそりその様子を見ていたのを彼らは知るよしもなかった