ここはカザノヴァ王国。


民は不自由なく暮らし、政治も敏腕な大臣らが仕切っている。


王宮には民の事、家族の事、臣下の事を一番に考えている心優しい国王と穏やかで女神のような王妃、それに美男美女揃いの5男2女の兄妹がいた。


上から
長男で王太子のランべール、
次男で兄と一緒に政治を行っているセルジュ、
三男で隣国との貿易を任されているユーリ、
長女で嫁ぎ先で王妃になるクリスティーナ、
五男で軍隊の隊長を務めているシルヴァン、


そして、この物語りの主人公の末っ子の王女レティシア。


どういう訳か、このレティシアだけ兄妹の中でも格別に美しかった。


美しいわけだから、各国王子、公爵、伯爵などから結婚の申し込みがたくさん来ている。


しかしレティシアはどの人にもお断りの返事をしている。