ギィィィイ
屋上に行く重い扉を開けた。


少し離れた金網のところに
一人の人影が見えた。



「あっ!西川さん!」



こっちを向いてその人影が手を振る。

私は急いでその方向へ向かった。


「急に呼び出してすいません!」


私の前に立っていたのは
まさに王子様と呼ぶべき男子だった。


さらさらの髪に澄んだ瞳、
スラッと高い身長で、
少し赤らんだ頬が愛しくなるような……