擦りむいた所には絆創膏が貼られ、打ち付けた膝は氷で冷やす。ワタシはベッドに腰掛けていて、美夜さんはパイプ椅子に座っている。



「本当に…ごめんなさい」


「……そろそろウザいよ」



保健室の先生は不在で、手当全ては美夜さんがしてくれた。



「ごめん…」


「…あのねー、こういう時はありがとうで良いんだって」





「……っ、ありがとう美夜さん」


「はいはい、ほら美夜は外見だけじゃなくて性格も美人でしょ?おバカなイチコには美夜がいないとダメなんだから」



ベシっとデコピンをされる。
そこまで痛くなくて気持ちが温かくなった。



「うんっ、美夜さん!大好き!」



「はいじゃあ、今日は美夜にパフェ奢ってねー」


「それはむり!」


「けち」




最近、病院にお世話になりすぎてワタシのお財布は干からびているんですよ、出費は出来ません!!


ワタシが笑うと、美夜さんも微笑んだ。

見慣れた美夜さんの笑顔が戻ってきて、心がスッと軽くなる。



ワタシの中で美夜さんの存在はやっぱり大きい。美夜さんがいないとむくろ君への愛も満足に育たない。


友達はかけてはならない存在だ。