バンテスト魔法書の保持者

淡々と冷静に言うラベル先生は、よく見れば目がつり上がっている。


‥‥‥‥怒ってる?


無表情にも見えるけど、そう見えてしまった私にはラベル先生がキレているようにしか見えなくなった。


「でも‥‥‥‥」


「なぁメルカライト」


雰囲気が一気に変わった。


怒ってるなんて生易しいものじゃない。


静かに、けど、確かに激怒している。


やっぱりこの先生、教師より軍人かなんかの方が役立つんじゃ?


キイナ先輩と、ラメルさんは顔を真っ青にしていた。


やっぱりルルさんといい勝負。


「さっきから聞いていれば言い訳ばかり。口喧嘩だけならお前が悪くなかった可能性もある。
だがな、先に手を出した、その前に聖剣なんて物騒なもんを出す時点でお前は負けてんだよ」


今のラベル先生の声は低くて、恐怖を植え付ける。


まるで罪を突きつけるように。


目は酷く冷ややか。


それなのに、その奥には青白い炎が静かに、でも確かに燃えている。


「考えてみろ。リューラがお前を止めなかったら、お前の攻撃を避けていたら、あの場所はどうなっていたと思う?」


「そ、それは‥‥‥」


「〈結界を張らなければならない〉そんな優秀な判断をできる、そして、聖剣の攻撃も防げるような強力な結界を張れる生徒がその場にいなかったら?」


「っ‥‥‥‥」


「聖剣ってのは、王位を継ぐ為の証でもある。
だが、俺は断言でるぞ『今のお前じゃあ平民共を苦しめるだけだ』ってな」


「!!!」


ラベル先生の言葉に、ラメルさんは酷くショックを受けたようだった。


ラメルさんが何にショックを受けたのかはわからないけど。


それは、私には関係の無いことだ。