バンテスト魔法書の保持者

ラベル先生の言うとおり、確かに入学早々やってしまった。


ただでさえ悪目立ちしているのに、これじゃあ問題児決定。


でも、それはそれで面白そう。


「リューラ、聞いているのか」


ボーッとしている私に、ラベル先生が鋭い声をあげた。


怒ったルルさんといい勝負。


こんなことがルルさんに知れたら、ルルさんはきっと呆れながら怒るだろう。


‥‥‥‥そう考えると、ラベル先生って少しだけルルさんに似てるかも。


とりあえず、首を縦に振った。


「で、なんで乱闘になったんだ?」


「そ、それは、この子が私を馬鹿にしたから、
ついカッとなってしまって‥‥‥」


つい、で聖剣を振り回すのか。


とことん物騒な王女様だな。


「ラベル先生、食堂の映像です」


キイナ先輩が、ラベル先生に大きな水晶を手渡した。


監視能力のある魔道具‥‥‥‥初めて見た。


水晶に描かれている魔法陣は、なかなか複雑な構造。


古式魔法を応用したものか‥‥‥‥


あ、でも少し書き換えられてるから、殆ど現代魔法になってる。


記録映像を見て、ラベル先生は眉をひそめた。


そして、溜め息を吐いて言った。


「メルカライト‥‥‥お前、小さいな」


シーンとしばらく沈黙が続いた。


意外‥‥‥‥私が怒られると思ったのに。


ラベル先生直球すぎる。


私が言うのもなんだけど、もう少しオブラートに包んだ方がいいと思う。


「ち、小さい!?ラベル先生、今、小さいとおっしゃいましたか!?」


「事実だろ。第一、リューラの言っていることは事実だ。それに考えてみろ。初めて会った人間にいきなり見下されたんだ。リューラが悪口を言うのもしかたがない」