バンテスト魔法書の保持者

美男だからって許されないぞ。


「笑うな」


「ああ、すまない」


そう言って、ソースのついているであろうところを拭いてくれた。


「ありがとー」


「棒読みをするなら礼は言わなくていい」


「そう?」


そしてまたご飯を頬張る。


あ、今日の片付け係私だ。


さぼっちゃおうかな?


「た、大変よーー!!」


当然、食堂のドアを開けてルルさんと姉妹であるシスターのラルさんが勢いよく入ってきた。


「ラル、どうしたの?そんなに慌てて」


「ル、ルル、それがね‥‥‥」


何やら2人で話し込んでる様子。


ルルさんの顔は少し険しい。


ラルさんは軽くパニクってる様子。


「どうたんだろう?」


「いい知らせじゃなさそうだな」


リオウも不思議そうに2人を見ていた。


すると、ルルさんが顔を上げて私達の方を見て言った。


「リューラ、リオウ、夜に司教様の部屋に来て下さい。2人一緒にですよ」


「ん?私?」


「はい、わかりました」


そのまま食事が再開される。


司教様が私に用事?


悪い予感しかしないな。


いやだな‥‥‥‥逃げちゃおうかな。


「リューラ、逃げるなよ」


「‥‥‥‥いや」


「わかったか?」


「‥‥‥‥はい」


いやね、リオウ、怖い。


真顔で言われたらそりゃあすごく怖い。


と、まぁリオウの有無を言わせない迫力に撃沈した。


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