バンテスト魔法書の保持者

肩まである癖っ毛の美しい銀髪。


輝く青色の鋭い瞳は冷たい印象を受けさせがちだが、優しい雰囲気だ。


身長が高く、上品な感じの雰囲気で袖をまくった白いシャツに茶色いベスト、ジーンズとラフな格好をしている。


「リオウ、今日も美しい、ね」


「皮肉を言っているのか?リューラ」


青年、リオウはとても美しい容姿をしてる。


格好いいし美男。


私と幼なじみで、同じ14歳。


まぁ14になんて見えないし、本人は自分の容姿にあんまり興味ないようだけど。


「リューラ!何の本読んでるの?」


少女が私に話しかけてきた。


ショートボブの赤色の髪に、同じく赤色の瞳をした可愛らしい少女。


「マールには、まだ難しいと思う」


私がそう言うと、少女、マールは頬を膨らませて言った。


「大丈夫だもん!マール頭良いもん!」


「今、街で人気があるという本か?」


「リオウ、当たり。題名『理不尽な世の中』。
内容を言えば‥‥‥‥愚痴」


「説明が適当すぎるだろ。オススメか?」


「あんまり。私、人気があるっていわれたから読んでるだけ」


この本は、本屋さんで買ったものだ。


半額で、人気のある本だから買っただけ。


書いてある内容は、貴族の悪口と王族への期待と、著者の住んでいる街の平民の生活の様子。


「はいはい、本の話はそこまでにして昼食の時間よ」


ルルさんが、手を叩いて言った。


私達は自分の席についた。


「全ての命に感謝して、いただきます!」


『いただきまーす!!』


今日の献立はポテトサラダ、ご飯、
豆腐ハンバーグ、トマトスープ。


教会ではお肉が食べられないから、豆腐ハンバーグ。


まぁ私は、時々街に言ってお肉食べてるけど。


ここの教会、教会の外だったら規則厳しくないし。


「ん、うまい」


「リューラ、ソースがついてるぞ」


「え、どこ?」


リオウに言われて口の周りを拭いてみるが、違う場所だったようで笑われた。