バンテスト魔法書の保持者

箱を受け止ると、店主さんに試着室へ連れていかれる。


「何か問題がございましたら、お声がけください」


そう言って、試着室の扉を閉めた。


‥‥‥‥‥‥とりあえず箱を空ける。


腰ベルトのついた、美しい深い海色のフィッシュテールワンピース

群青色のレースのついたニーハイソックス

表地が白銀、裏地が淡い水色のマント。

よく見れば、裏地にも表地にも魔法陣が埋め込まれている。

これは‥‥‥擬態系の魔法陣‥‥‥?


2つ目の箱を空けると、魔法石のついたブレスレットとショートブーツがあった。


‥‥‥値札がなぜか見当たらないが、すごく高いことだけはわかる。


手触りだけでわかる。


とりあえず服を着てみる。


驚くくらい肌触りがよく、サイズも合っていて逆に怖い。


‥‥‥試着室の大きな鏡を見つめ、思わずため息を吐いた。


服だけでこんなに変わるものなんだな‥‥‥


髪飾りとクロスをかけ直し、試着室から出た。


バチッとさっさくイチカ先輩と目が合う。


一瞬驚いた表情をしたが、すぐに満足そうな表情になった。


忙しい人だなぁ‥‥‥


「いいわ」


「?」


「これ、いただくわ。リューラ、会計してくるから着てきた服まとめて待っててちょうだい」


「え‥‥‥」


会計‥‥‥?


私は勢い良くイチカ先輩の腕に飛び付いた。


イチカ先輩がまた驚いた表情になる。


いや、今はそんなことどうでもいい。