バンテスト魔法書の保持者

強くなれない。


こんな自分は嫌だ。


でも‥‥‥でも、1人はもっと嫌だ。


もう1人になんてなりたくない。


惨めでも、誰かにすがっていたい。


私は‥‥‥そういう人間だから。





『お父さん!お母さん!誰か、ドアを開けて!
中に入れて!私を、除け者にしないで‥‥‥!ちゃんと、ちゃんとやるから‥‥‥!やるから、できるから!誰か‥‥‥!』





放り出された、大雨の雷の響く凍える冬の夜。


冷めた質素な1人の食事。


部屋で寝る暇も与えられず、1人でひたすら勉強させられる日々。


双子の姉と比べられ、避難され、哀れみの視線を向けられる。


この学園に入って、やっと、やっとそれらは無くなった。


私と姉の実力の差なんてわかりきっていて、誰も比べることすらしない。


1人の寂しい冷たい食事だってない。


‥‥‥リューラちゃんは、寂しくないのかな?


彼女は何もなければ1人になりたがる。


ランナちゃんとルシータちゃんも特別、誰かといるということはない。


でも何故かあの3人は、気づけば一緒にいる。


一緒にいると、まるで入れない何かを感じる。


除け者にされている、というわけではない。


キーンコーンカーンコーン


チャイムが耳に入り、ハッと顔をあげる。


授業が1番楽しいなんて、思わなかったな‥‥‥










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