バンテスト魔法書の保持者

「じゃ、じゃあ、イナリシア‥‥‥は?」


私も、リューラにしか聞こえない声で言った。


ほんの興味本位。


いや、本音は‥‥‥


「‥‥‥‥‥‥」


「‥‥‥‥ごめんなさい。変なこと聞いたわね」


私は踵を返し、リューラに背を向ける。


そして‥‥‥‥


「かりそめの、作り上げた星。それ、意味、あるの?」


「!?」


勢いよく振り向くと、どこか強い瞳でリューラが私を見ていた。


この子、今‥‥‥


「どういう意味?」


「輝きを失わない星。それ作ること、叶うはずない」


「何を言っているのかがわからないわ」


不意にリューラは立ち上がった。


私の胸に手を当て、目を閉じる。


私は突然のことで固まって動けなかった。


「それ‥‥‥すぐ、壊れるよ?あなたなら、わかるはず。肯定することが全てじゃ、ない」


「!」


まるで、今までの行動を全否定された気分ね。


あなたに何がわかるの?


モスキース家の長女として、いつもイナリシアの隣にいたの。


彼女が完璧なんて、見ていたこと。


それを仮初めと、作られた星と‥‥‥‥


「‥‥‥‥‥あなたの考え、聞かせて頂戴」


私はそう言って、リューラの腕を引いた。