バンテスト魔法書の保持者

「拘束力の低いレベル1の魔法契約をしているんです」


「ほぉ?その者と契約を?許可は取ってあるのでございしょうね?」


「ええ、もちろん♪」


オシレット先輩はそう言って指を鳴らした。


エクトロナ先輩の前には、おそらく学園長からの許可書だろう紙が浮いている。


それを手に取り、一通り目を通したエクトロナ先生は溜め息を吐いた。


「またしょうもないおふざけをしているようでございますね?オシレット・ダーシング」


「さて、どうでしょうか?」


どこかひんやりとした空気が2人の間で漂ったような気がした。


エクトロナ先生が許可書から、投げるように手を放すと許可書が消える。


キーンコーンカーンコーン


授業のチャイムが静かな教室に鳴り響く。


「授業を始めます。全員席へお着きなさい」


教卓へ移動し、エクトロナ先生がそう言った。










授業が始まった。


私は‥‥‥オシレットの膝の上で抱かれている体勢でいた。


奴隷らしく、オシレット先輩の傍らにでも立っていようと思った。


が、傍らに立った瞬間、オシレット先輩に腕を強く引かれた。


そしてこの体勢に至る。


これには流石にイチカ先輩からの怒鳴り声が跳んだ。


エクトロナ先生からの冷めた視線も頂戴した。


4年Sクラスのほぼ全員の先輩からの厳しい視線もいただいた。


それでも、私には抵抗するという考えはなかった。


‥‥‥というか、抵抗したところで無意味なような気しかしない。