バンテスト魔法書の保持者

氷の地面を滑りながら、青年に斬りかかった。


「はぁ!」


「ふん、」


少女は剣で青年に斬りかかり、青年は少女の攻撃を片手で弾いて流す。


肉体強化魔法を片手に集中させているのか‥‥‥


「〈ファイヤーボール〉」


「ッ〈バブル〉!」


青年が編み出した火の球を、沢山の水の泡で防ぐ。


火の球と水の泡が衝突すれば、爆発がおきた。


「ぅっ‥‥‥」


白い煙に思わず顔を覆う。


そして腕をどけた瞬間、


「ガハッ!」


白い煙から青年が現れ、胸を魔法のかかった手で押された。


それだけで少女は大きく飛ばされ、地面に身体を打ち付けた。


「ぐ、う、ぅ‥‥‥」


「魔法の質は認めよう。だが、お前は魔法の展開が遅い」


青年がゆっくりとした足取りで近づいていく。


その足音は、少女の恐怖心を酷く煽った。


皆を守らないと 立ち上がれ 助けないと 私が
怖イ 逃ゲタイ 助ケテ 誰カ


「もう頑張らなくてもいいではないか。お前はまだ年端も行かぬ子供だ」


「う、るさい‥‥‥」


青年が手を付きだす。


その手に魔力が集中する。


「抵抗するならば‥‥‥死ね」


少女は抵抗する力もなく、目を閉じた。








「宙を舞いし風の精霊よ、宙を吹き荒らす激しき旋風となりて、彼の者を切り裂け!
〈トルネード・カッター〉!」