バンテスト魔法書の保持者


何がきっかけか‥‥‥


誰がきっかけか‥‥‥


誰も、何も知らない。




〈それは彼女の5歳の誕生日に起こった〉





「何‥‥‥これ‥‥‥?」


気がつけば、目の前が真っ赤に染まっていた。


森が‥‥‥真っ赤な炎に包まれていた。


その時、彼女は森で見つけた花畑で花冠を作っていた。


周りの精霊と、動物達と遊んでいた。


「何が‥‥‥何で‥‥‥」


何が起こったか理解できなかった。


緑溢れる森が、一瞬にして赤く、熱く、熱い炎に包まれていく。


「水!え、ええっと‥‥‥そうだ!水魔法で‥‥‥えっと〈ウォーターシュート〉!」


炎に向かって手を突き出し、魔法を放つ。


魔法の水が、炎に当たった。


だが‥‥‥炎が消えることはなかった。


「な、なんで‥‥‥うぅ‥‥‥」


怖くて、怖くて、涙を流す。


「チチッ!」


「!み、皆!」


気がつけば、周りには沢山の森の仲間達が集まっていた。


皆震えていて、何が起こったか理解できていなかった。


突然起こった現象。


彼女は涙を拭った。


「皆、大丈夫。私、頑張るから!」


彼女は目を瞑り、両手を握って祈る。


精霊に‥‥‥大気に‥‥‥


(力をかして‥‥‥皆を守りたい‥‥‥)